伐採・倒木について

こんにちは。

埼玉県所沢市にある有限会社石州石工興業です。


自社の資材置き場が山の中にあり、草木が多くあります。

定期的に草刈りや枝おろし、伐採をします。

そこで今回は、伐採に関して書いていきます。


作業手順をお話しする前に、

木をきる作業(伐採)について、少し調べてみました。

立木や枝葉を切る作業を伐採といいますが、よく剪定と間違われるみたいで、結構異なるみたいです。


剪定とは

○木の外観を保つ様に、不用な枝を切り落とし形を整える事を言う。

○木は常に成長しているので、次第に大きくなり枝葉が伸びて建物などに、覆い被さって色々と支障きたしたりと言う事があり、それを剪定により、大きさ、高さを整える事。

○花や実のなる木の場合、吸い上げた養分が余分な枝葉に消費され、花や実に十分に行き渡りずらくなります、そこで剪定により余分な枝葉を切る事により、十分に養分が行き渡り易くする事。


枝おろしや枝透かしなどをし、大きくなりすぎるのを防ぎ樹形を整えたり、日照不足による枯れや病害虫の予防で行われます。



伐採とは

立木を一本まるまる根元から切る事を言います。


伐採と言っても数種類あります。

林業においては、主伐(しゅばつ)・択伐(たくばつ) ・皆伐(かいばつ) ・間伐(かんばつ)・除伐(じょばつ) と言う種類に分かれます。


主伐とは

木を伐採し材木としての使用を目的として収獲し収入を得る林業の主な目的です。


主伐の方法として、択伐と皆伐があります。


択伐とは

対象となるのは、成長の悪い木や老木、衰弱木などを伐採する事を言い、森林の状態を良い状態に維持しながら、定期的に伐採する事。


皆伐とは

対象の区画の木々を全て伐採する事を言います、特に日本では、その後に植栽し苗木を植え自然環境を整えて、維持する事が多く行われています、伐採後そのまま放置して置くと、土砂災害等の被害を引き起こす要因になります。



間伐とは

密生している樹木を間隔空けて伐採し、地面に日光や雨水が降り注ぎやすくしてやる事で、木々が真っ直ぐに成長する事と、伐採し空いた所に生えた下草の成長により、土砂の流出を防ぎ同時に水を浄化すると言う、防災と環境とってとても重要な作業の一つです。


除伐とは

将来を見据えて残して置く木々や、植栽した苗木の育成に影響を及ぼす木々を伐採する事を言いこれは、成長の悪い木や曲がった木も対象となります。


以上が伐採と剪定の違いと、伐採の種類です。


伐採の作業手順


まず、伐採に必要な服装、道具について


服装

ヘルメット

保護メガネ

マスク

イヤマフ

防塵手袋

防塵の上着(無ければ厚手の長袖)

防塵のズボン(無けれ厚手のズボン)

安全靴



道具

チェーンソー

電動のこぎり

ノコギリ

楔(くさび)

ハンマー

ロープ



伐採の作業手順

1 お清めをする。

2 伐採し倒れる方向の確認。

3 邪魔な枝を切り落とす。

4 木を切る。

5 切り株を抜く。


1お清めをする


古来より私達日本人は、山々や木々、岩などは神聖な物と考えられて来ました、その為木を切る際にも、敬う意味を含めてお清めをします。

まず、伐採する木に御神酒(日本酒)を掛け、その木の四隅に塩を置く(出来れば神社などで浄めて頂いたお塩、もしくは粗塩)

そして、手を合わせて、礼を尽くします。

これは、昔から木も生きている。生きている物には命があると思われて来て、無闇に切ると厄災が、降りかかると信じられてきたからです。

近年では、あまりそうい事に感心の無い方も多い様なので、気にしないと言う方は、そのまま作業に入っても良いと思います。

つまり、作業する当事者の気持ちと心次第という事です。


2 伐採し倒れる方向の確認


まず木の重心を確認し、倒す方向を決めます。

もし倒す方向に障害物などが有り倒せ無い時は、開けた場所を確認し、なるべく高い位置にロープを掛けて、一方向もしくはV字にロープを張り、テンションを掛けて、その方向に倒れる様にします。


3 邪魔な枝を切り落とす


ハシゴ等を掛け固定し、なるべく届く範囲の枝を、上から順に切り落として行きます。

転落し無い様に、体もロープ等で固定しておきます。


4 木を切る


まず倒したい方向に切り込みを入れます。

水平になる様に、木の幹の大体三分の一から四分の1位まで切り込みを入れます。(赤い線)

その切り込みの上から(切り込みの深さと、同じ位の高さ)切り込みの位置に向かい、形が三角形になる様に切り抜きます(これを受け口)と言います。(紫の線)

次にその反対側に切り抜いた三角形の上を目指して、水平に切り込みを入れます。(青い線)

この時二つの切り込みの深さが、同じになら無い様に注意します(これを追い口と言います)。

木の幹の10%位を残す感じで切り込みを入れます。

残した部分を「つる」を言います。

ここで楔を打ち込みます。ロープを張っている状態であればテンションを掛けながら、楔を打ち込んでいきます。

倒れたら切り落とせなかった枝を切って行きます。


林業をやってる方は、材利用する幹の太い木を伐採する時には

割れなどを防ぐ為(商品価値を下げない為)に、芯切り(芯抜きとも言う)を行います。


受け口側の中心部を深く切り込むそうです。

上から見るとこんな感じの切断ラインになると思います

両端には、つるが残っている状態になります。

つるの強度は弱くなります。


これが伐採の仕方ですが、楔を使用しない切り方もあります。


5 根を抜く(抜根)


ほとんどの方はあまり、DIYだと根を抜く方はあまりい無いと思いますが、切った後の切り株をそのままにして置くと色々と問題が起きます。


○切り株をそのままに放置すると、シロアリや蜂などの害虫の巣になりやすい。

○場所によっては、躓いて転倒する恐れがある。

○土地(場所)を有効利用出来ない。


根を抜く作業ですが、作業用の重機などがあれば、比較的に楽に作業出来ると思います。重機などが入れ無い場所であれば、手作業になります。

まず根の周りをスコップ等で掘り進めて、横に張っている根に当たりましたら、これをノコギリで切って行き、掘り進める作業になり、大変時間が掛かり根気のいる作業になります。

特殊抜根と言う方法もあります。

これは、薬剤を使用して根を枯らして行くと言う方法で、多少時間は掛かりますが、ある程度枯れたらスコップで掘って残りを取ります。

根を切りながら掘り進める作業よりは、比較的に楽にできます。


以上が、自分が調べた伐採についてです。

何気なくチェーンソーなどで切り倒していたのですが、その方法や作業手順は色々と有り、その道のプロの方々は凄いと感心させられました。

説明の中には、私見も入っておりますので、詳しくと言う方は是非専門のホームページをご覧ください。


最後に、タイトルにある

倒木

ですが辞書によると

「たおれた木」

とあるので、災害や枯れたりして倒れた木ってことですね。

倒された木と、倒れた木って事ですかね。


write by O・H

editing by N・D


因みに有限会社石州石工興業では伐採は請け負っていません。

土木全般・コンクリート二次製品、特に「間知ブロック」の施工を得意としています。

こんなタイトルのブログですが、「間知ブロック積み」の事ならお任せください。